ガルーティはエミリア・ロマーニャ州ソルバーラ村の中心部にある家族経営のワイナリーで、創業はなんと1920年。ダンテ・ガルーティが妻ヴァレンティーナと共に会社を立ち上げて以来、100年以上に渡ってガルーティ家が世代を繋ぎながらランブルスコを造り続けています。
ガルーティ家の葡萄園が位置するのは、パナロ川とセッキア川に挟まれた狭い区画。何世紀にもわたり川の氾濫の影響を受けてきた砂の割合の多いユニークな土壌で、ランブルスコの中でも特にソルバーラ種の栽培に適していると言われています。
近年、ダンテのひ孫にあたる第4世代もワイン造りを手伝い始めたガルーティ家。世代を超えて受け継がれる故郷への愛と葡萄造りへの情熱は、いつの時代も品質に対する強いこだわりを生み出します。
計30ヘクタールの畑で造られる葡萄の大半は協同組合へと売却され、ガルーティのランブルスコ用に使われるのは一握りの最高傑作のみ。その高い品質を維持するため、収穫は気温が下がる深夜3時から朝10時までに限定して行われます。
収穫後は更に最良の部分だけを使用するため、抽出する果汁量も制限。セラーにおいても高い技術を駆使して緻密に温度管理し、ランブルスコ・ディ・ソルバーラの風味を正確に反映したワインを生み出しています。
ガルーティの葡萄園では除草剤や化学製品は極力使用せず、ミネラル肥料を使い、あくまで土壌主導で葡萄を育てています。醸造段階でも同じ。人の手を加えるのは最低限に止め、できるだけ自然な形で葡萄からワインへと加工していきます。
故郷の自然の姿をありのまま受け入れつつ、ワインの品質にも一切妥協しない。そのベストバランスを追求した結果、ガルーティにしか出せないピュアな味わいに飲み手はいつまでも魅了され続けるのです。きっと100歳のワイナリーは、サステナビリティの本質を熟知しているのでしょう。