エウジェニオが妻チンツィアと二人でワイン造りを始めたのは1996年のこと。機械やサポートはほとんどなく、あったのは小さな葡萄畑が1つだけ。二人は多くのことを学びながら、葡萄と共にゆっくり成長していきました。
現在はバローロの産地として名高いラ・モッラや、バローロとバルバレスコの間に位置するアルバなど複数のエリアに、計4.5ヘクタールの畑を所有しています。
何世紀にも渡り、名だたる最高級ワインを産み出してきたランゲ地方。類稀なるテロワールを持つこの地で仕事ができる幸運と特権をよく理解するエウジェニオは、この風土を汚さず、環境に重大な影響を与えないようにすることが、素晴らしいワインを造ることと同じくらい重要だと語ります。
エウジェニオ達は2002年から規定に沿った有機農法を取り入れてきましたが、より自然のリズムとニーズを理解したいと考え、2009年以降はビオデナミック農法へ移行しました。自然の意思に背かず、寄り添って行われる葡萄栽培。セラーにおいても同様に、人間の介入を最低限に抑えたシンプルな醸造方法を実践。フィルターを通さない彼らの無濾過ワインは、一流レストランが認める深い味わいです。
常にサルデーニャ島のワインのポテンシャルに魅了されていたエウジェニオは、2016年、ついに自らワイン造りに乗り出しました。ブランド名は「ライカ」。現在所有している葡萄畑があるのは、島の北東ガッルーラ。この花崗岩の土壌を持つ、風の強い美しいエリアで、樹齢100年の土着品種パスカーレとヴェルメンティーノを栽培し、完成度の非常に高い単一ワインをそれぞれ生み出しています 。今後も毎年少しずつ土着品種を増やし、栽培エリアも3ヘクタールまで広げる計画で、実力派エウジェニオが放つサルデーニャワイン第二弾が待たれます。
